堀 めぐみ 2024年1月31日（水）まで募集が行われていたショートドラマのコンペティション「ショードラアワード2024」の授賞式が、4月25日（木）に都内で開催されました。
授賞式の司会はフリーアナウンサーの森香澄さんが務め、ゲストとして女優の福原遥さん、畑芽育さん、映画監督の上田慎一郎さん、日経BP総合研究所客員研究員の品田英雄さんが登壇し、最終結果の発表および賞の贈呈、縦型ショートドラマをテーマとしたトークセッションを行いました。
今回は、総合的に評価された作品に贈られる「大賞」、一番再生回数の多かった作品に贈られる「バズリ賞」、高く評価された出演者に贈られる「出演者賞」、企画、編集、エフェクトなど専門的な分野で評価されたクリエイターに贈られる「クリエイター賞」、パートナー企業の「風評被害クラウド賞」の5つ賞が設けられました。
栄えある大賞に輝いた作品は…？授賞式の様子とともに結果をお届けします！
TikTok連ドラ『みつめてそらして』で主演を務めた福原遥さんと畑芽育さんが登場！撮影を振り返った感想は？
初めに、山戸結希（やまと ゆうき）さんが脚本・監督を担当した、TikTok連ドラ『みつめてそらして』で主演を務めた福原遥さんが挨拶。「このような素晴らしい場に立たせていただけて嬉しく思っています。私自身、TikTokをいつも楽しく拝見させていただいていたので、そのドラマに出られたのもすごく嬉しいなと思いながら撮影していました」と話しました。
同作で同じく主演を務めた畑芽育さんは、「今回初めてこのようなアワードのプレゼンターをするということで、ものすごく緊張しておりますけど。こういう大切な場所で、皆さんにとって記憶に残る授賞式にさせていただきたいと思っておりますので、今日はどうぞよろしくお願いいたします」と挨拶しました。
ショートドラマというジャンルについて福原さんは「出演するまで、あまり知らなかったんです。（『みつめてそらして』を）撮影するとなったときにいろいろと見させていただいたら、短い時間でストーリーがどんどん展開していくのがおもしろくて。初めての感覚というか…ついつい見入ってしまっていました。」とコメント。撮影については「お芝居は、1人芝居だったので難しかったのですが。ちょっと早口でセリフを言ったりとか、一発本番があったりしたので、結構緊張感ありながら撮影しました」と振り返りました。
続いて畑さんも「（画面に出ているのが）1人なので、画が飽きないようにいろいろな場所を歩いて動き回ってみたりとか、飴を使って手の動きを付けてみたり、遊んでみたり。カメラの横から監督が声を出して指示してくださったりしたので、新鮮な気持ちで撮影させてもらいました」と、縦型ショート動画ならではの撮影の工夫について語っていました。
「クリエイター賞」は誰の手に！？プレゼンターは映画監督の上田慎一郎さん
最初に行われたのは「クリエイター賞」の発表。同賞のプレゼンターとして選定に携わった映画監督の上田慎一郎さんが登壇しました。上田さんは、映画『カメラを止めるな！』など多くの大ヒット作品を手掛けています。
ノミネートの9組の中から「クリエイター賞」に選ばれたのは、『インサイド、シャツ』を制作された鈴木朝代（すずき ともよ）さん。受賞した鈴木さんは、次回作の制作費がサポートされます。
上田監督は選定理由について「初めて見たとき、本当にドキュメンタリーだと思いました。それぐらい圧倒的なキャラクターの作り込みだったので。美術の作り込みもリアリティがすごかったですし、全く先の読めない独自性がオリジナリティを生んでいて。本当に鈴木さんしか作れない、唯一無二の世界観だなと思いました。僕は虜になりました」と話しました。
記念のトロフィーを受け取った鈴木さんは受賞した心境について「ありがとうございます。全然売れていない役者で仕事がなさ過ぎて、自分で自分を撮り始めたのがきっかけなんですけど。こんなよくわからない動画を、こんな大きな画面に映していただいける日が来るとは思っていなくて。1人でもおもしろいと思う方がいてくださったことは嬉しいです。もったいないお言葉をありがとうございます」と語りました。
「出演者賞」は役者の夢を追いかける4名が受賞！今後の意気込みを披露
「出演者賞」に選ばれたのは、大関れいかさん、倉本琉平（くらもと りゅうへい）さん、奏羽茜（そう あかね）さん、辻香音（つじ かのん）さんの4名。
応募作品の中で高く評価された出演者に贈られる出演者賞。朝日放送テレビ 総合編成局長の飯田新（いいだ しん）さんがプレゼンターとして登壇し、受賞者に地上波テレビドラマ出演権と記念のトロフィーを授与しました。
選定理由について「ショートドラマっていうのは、非常に短い尺の中でユーザーの皆さんを惹きつけないといけないですし、ずっと見続けていただかないといけない。演者としては非常に難しい役割を担っていると思うのですが、そんな中で、大関さんは1人で2役を演じられて。倉本さんは正統派なスター性がありましたし、奏さんは自然な演技力が刺さりました。そして辻さんは、メイクしながらの演技というところで非常に企画とマッチした形だったんじゃないかなと思います」と語りました。
大関れいかさん（写真：右から二番目）
すごくびっくりしています。今回は1人で2役やらせていただきまして。普段の私は、俳優業をやらせていただいていて、いろんなドラマや映画に出させていただいているんですけど、1人2役っていうのは初めてやらせていただいたので。このショードラっていう短いドラマの中でやっていくっていうのもすごく新鮮で楽しかったですし、1人2役もすごく楽しくやらせていただきました。
倉本琉平さん（写真：右から三番目）
まさかこのような会でこの場で立たせていただけるとは思ってもいなかったので、すごく嬉しくて、今はすごく緊張してます。TikTokが流行り出したぐらいから僕はTikTokを始めて。役者を目指してTikTokを始めたんですけど、最初の頃はなかなか役者をやっていることとかも知ってもらえなかったりして、自分の中でいっぱい悩みました。それで、流行っていたショートドラマっていうのを僕もやってみようと思って。やってきてよかったなと思いました。これからも、もっと皆さんに知っていただけるよう、TikTokからまた改めて頑張っていきたいなと思いました。今回はありがとうございました。
奏羽茜さん（写真：左から二番目）
ちょっと緊張し過ぎて心臓が飛び出そうです。たった1本の動画に、まさかこんなところに連れてきてもらえるとは思わず。この動画を撮ってくれた相方に感謝したいですし、選んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします！
辻香音さん（写真：左端）
私もこういった賞にノミネートされること自体が初めてだったので、本当に驚きと喜びを感じております。ドラマなどの作品は、0を1にしてくれるプロデューサーとか脚本家とか、そういった方々がいて初めて成立するなと思っているので、本当にこの機会を作ってくれたメンバーに感謝しています。この作品に携わらせてくれて本当にありがとうございました。これからも一緒に作品を作ってくれる方へのリスペクトと感謝を忘れずに頑張っていきたいと思います。この度は本当にありがとうございました。
「風評被害クラウド賞」は芸歴19年のTikTokクリエイター！「これからもTikTok界を盛り上げていきたい」
続いて「風評被害クラウド賞」は、たかみち店長 / みんなのたかみちさんが受賞。この賞は、ハイレベルな風評被害対策を行っている株式会社ブランドクラウドの協賛により誕生しました。
プレゼンターとして登壇した、同社会長の井原正隆（いはら まさたか）さんは、たかみち店長 / みんなのたかみちさんが出演する作品について「僕がやっている会社が風評被害という、ある種の勘違いや誤解から生まれるケースについて扱っているのですが、作品では登場人物の女の子が勘違いをしているということで。緊張と、そこからの緩和。笑い、コメディの要素、怖さの要素を楽しめる作品で素晴らしかったです」と評しました。
受賞したたかみち店長 / みんなのたかみちさんは、「俺？」と驚きながらも「最高です！」とコメント。「自分はTikTokクリエイターで、ワタナベエンターテインメントで19年お笑い芸人やってきて…初めてこういう賞をいただきました。こうした場所には、僕1人では立てなかった。この作品に出演している完熟フレッシュの池田レイラちゃんや、ほかのメンバーも一緒にここに立ってもらいたいなと思うぐらい」と感謝を表し、「これからもTikTok界を盛り上げていきたいと思っています」と意気込んでいました。
「バズリ賞」は驚異の2,250万回再生！さまざまな視点から楽しめる作風が魅力
「バズリ賞」は、2,250万回再生の「毎日はにかむ僕たちは。」さんが受賞。賞金200万円と、ショードラアカウントにて配信される次回作の制作費サポート、記念の盾が贈られました。
ドラマに出演した豊田ルナさんは「この作品で、まさか2,250万回再生されるとは思っていなかったのですが、反響が大きくて、とっても嬉しい気持ちでいっぱいです」と驚いた様子。「日々勉強を重ねて、これからTikTokやこの映像業界を盛り上げていけるように一生懸命頑張っていきたいと思います。本日は本当にありがとうございました」と話しました。
プレゼンターを務めた畑さんは「作品のコメント欄を開くと、どの立場の人が正しいのかとか、いろいろな意見が交錯していて、いろいろな視点でこの作品を楽しめるなと思いました。そこがすごく素敵な部分だなと。本当におめでとうございます！」とお祝いの言葉を述べました。
大賞に輝いたのは圧倒的なクオリティを誇る作品！俳優陣からも喜びの声が♪
栄えある「大賞」に輝いたのは【ウミガメごっこ】さん！朝日放送テレビ総合編成局長の飯田さんは「テレビっていうのは、基本的にはわかりやすさっていうのを求めてコンテンツを制作していくという側面が大きいんですけれども、このショートドラマっていうジャンルは、そのわかりやすさっていうことだけではなくて、いろいろな謎だったり伏線だったり、ユーザーの皆さんと一緒にこのコンテンツを通して盛り上がっていく、そういったことも大きな側面なのかなという風に思っていまして。その意味では、今回この【ウミガメごっこ】さんの作品というのは非常に良かったと。作品としてもクオリティが高かったという風に思います。そして今回、テレビとの掛け算でどういう化学反応が起きるかという目線でも検討したんですけれど、そういう面でも一番 “この掛け算がワクワクする” そんな風に思い、大賞を決定しました」と選定理由を説明しました。
谷沢龍馬さん（写真中央）
ずっと個人で俳優をやっていまして。それで、コロナ禍で仕事が全然なかった時に『ごっこ倶楽部』というクリエイター集団を立ち上げまして。個人で俳優をやっていた時はそんなに素敵な舞台には立たせていただく機会がなかったんですけど、今こうして、ごっこ倶楽部で日々楽しく撮っていて。それでこんな素敵な賞をいただけたことをとても光栄に思います。
大内唯さん（写真左）
こんなに大きな賞をいただけて本当に嬉しく思いますし、単純にすごく驚いていて、まだ信じられない気持ちでいっぱいです。私たちは監督、脚本を務めてくださったつわぶき峻のことをトッシーって呼んでいるんですけど…トッシーの作品に出させていただいて、このような賞をいただけて、こんなにたくさんの人に見ていただけて、本当にありがたいというか、もう本当にトッシーありがとう！っていう気持ちなんです。務めている会社自体がクリエイターの会社なので、みんなも私も、（今回一緒に登壇した）谷沢龍馬さんも、監督や脚本をやりながら生活しているので、トッシーを見習って、今回の作品のようにこんなに多くの人に伝わる作品を私も作ってみたいなという気持ちが湧きましたし、これからもっともっとクオリティの高い作品を作っていきたいなと思いました、
ショートドラマが秘める可能性とは？映像業界を変えるコンテンツ
日経BPヒット総合研究所の品田英雄さんは縦型ショートドラマの現況についてコメント。
「今、何が起きているかっていうことをお話をすると、結局、プロとアマチュアの境い目がこのショートドラマの存在が発端となって崩れつつあるんですね。それとともに、本当に海外と日本っていうものの境い目も崩れつつあって、可能性が広がりました。さらに、例えば役者さん、それからお笑いの人、ミュージシャン、そうした人々がこうやってショートドラマ風のものを作ることも可能になったと思うんですよね。そうすると、自分を表現するいろいろな表現を、やる気のある人、発信したい人たちがどんどんできるようになっていって。そこには新しい、単なる映像ではなく、それはインタラクティブかもしれないですが、いろいろなものができる可能性があって。でもその可能性ってまだ、実はプロでも見えていないんですよ。だから、若い人たちがどんどん作っていけば、マーケットも大きくなってお金も稼げるようになるってのが1つ。もう1つは、やっぱり一般企業がこういう新しいドラマ、ショートドラマみたいなものに期待しいるところがあって。ここからどんどん新しい出会いがあって繋がっていくと、ビッグビジネスにもなりますし。関わった人たちが クリエイトのためにいっぱいお金を使える機会になるんじゃないかなっていう風に思います」と話しました。
「ショードラ」のTikTokとYouTubeでも配信された授賞式の様子。YouTubeではアーカイブで視聴することができますので、ぜひチェックしてみてくださいね♪
- 「ショードラアワード2024」公式サイト：https://www.showdrama24.com/
- 「ショードラ」公式YouTube：https://www.youtube.com/@SHOWDRAMA-dw4ty
新たな映像コンテンツ「ショードラ」とは？
誰もが動画づくりを楽しみ、発信できる時代。TikTokでは、まだ無名の才能たちが、プロのクリエイターでは思いつかないような斬新なアイデアで刺激的なコンテンツを生み出し、多くのユーザーを楽しませている。
俳優、監督、プロデューサー。まだ、そんな肩書きでは呼ばれていないかもしれない。テレビドラマや映画をつくるようなスキルはこれから身につけるのだろう。
私たちは、そんな原石たちが原石のままで輝ける場所で次のスターたちと出会い、ともにエンタメの未来をつくっていきたい。
TikTokへの投稿にハッシュタグをつけるだけ。動画づくりを楽しむというあなたの日常が、トップクリエイターという夢をつかむための第一歩になる。
縦型ショート動画の持つ “身近さ” と、ドラマの持つ “物語性” を通して、次世代のクリエイターやスタータレントの発掘、新しい動画の表現方法を目指すショートドラマ（略してショードラ）プロジェクト。
縦型ショート動画の新たなドラマのかたちを通して、「ドラマをつくりたいクリエイター」と「ドラマに出演したい役者」に出会うことを目的として開催されていて、13歳以上かつ作品投稿のためのTikTokアカウントを持っていれば、誰でも参加することができます。
多くの人に作品を届け、活躍の場を求める「クリエイター」と、あらゆるシチュエーションで経験を積みたい「出演者」。スマートフォンに特化した新しい映像制作プロジェクト「ショードラ」が、両者の夢を叶えるとともに、今後の新しい映像視聴やドラマ視聴の体験を生み出します。
- ショードラTikTokアカウント：https://www.tiktok.com/@showdrama_24?lang=ja-JP
ショードラSNSアカウント（その他）
- Instagram：https://www.instagram.com/showdrama_24/
- X：https://twitter.com/showdrama_24
- YouTube：https://www.youtube.com/@SHOWDRAMA-dw4ty
TikTokから生みだされる才能！ショートドラマが未来のエンタメをつくる
今やスマートフォンを開けば「TikTok（ティックトック）」をはじめ、様々な縦型ショート動画が出てきますよね！視聴数も多く、まさに「誰もがクリエイターになれる時代」が到来しているなと感じます。
私もTikTokでショートドラマはよく見ていますが、尺が短いからこそ次々見たくなり、気がついたら1時間経ってた…ということも（笑）テレビなどのメディアに出ていないクリエイターや俳優陣だからこそ、より親近感が湧いたり、感情移入して見られるところもあるなと感じます。
映像のクオリティもかなり高いので、まさにエンタメの未来をつくるコンテンツだと思いました！受賞された方々の今後の活躍や、ショートドラマの盛り上がりに期待したいですね！
（取材：間野優希）
