組合(ギルド)は北米を拠点とする異能者集団で、構成員は全員財政界などの重鎮揃いとなっています。膨大な資金力や謀略、策略を巡らす秘密結社のような存在です。日本では都市伝説のひとつだと思われていた彼らですが、敦の持つ「本」への手がかりを追って横浜にやってきました。
団長のフィッツジェラルドを中心とした彼らを今回は紹介します!
フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド
『組合』の団長である男性。多数の企業を経営する富豪。
徹底的な能力主義であり、任務に失敗した部下を「用済み」として排除することも公言しているのだが、そういった冷酷な一面を見せる反面で敦に敗北したモンゴメリを組合に残留させたり、部下の被害が最も少ない作戦の立案を任せるなどといった部下思いでやさしい一面も見せる。
組合を「やるべきことをやる組織」と言っている。
初登場(3巻)のときには彼のパソコンのそばに家族写真のようなものが写っていた。
異能:華麗なるフィッツジェラルド(元ネタ→フィッツジェラルド著『グレート・ギャツビー(華麗なるギャツビー)』)
単行本では未だ不明の能力である。
ルーシー・モード・モンゴメリ
孤児院出身の少女。19歳。
組合では一度失敗しただけで用済みとされることを恐れている。その「失敗できない」という重圧に耐えながら敦と向き合い、同じ孤児院出身でありながらたくさんの仲間がいる彼に対して怒りをぶつける。敦には敗北してしまうが、組合に残ることを望んだためにメイドとして組織に残留している。
敦が組合に幽閉されたときに彼と対話し、同じような苦しみを味わってきたことを知る。そのことで仲間意識が芽生えたのか、彼をQの人形と共に脱出させる。
異能:深淵の赤毛のアン(元ネタ→モンゴメリ著書『赤毛のアン』より)
ターゲットを異空間に幽閉する異能。鍵を開けることで外の世界に戻ることはできるが、「アン」という人形につかまってしまうと異空間に幽閉されてしまう。
マーガレット・ミッチェル
組合の徒弟である女性。日傘を常に持っていて、豪奢な白いドレスを着ている。
探偵社、ポートマフィア、組合の戦争の際組合の拠点である豪華客船の護衛をナサニエル・ホーソーンと共に請け負っていたのだが、その際に梶井基次郎の襲撃を受ける。避難をした先で芥川に攻撃され、ホーソーンをかばったことで重傷を負ってしまう。そのせいで、現在は入院している。
一族の莫大な負債を返済し、立て直すために作戦に参加している。敗北や屈辱を知らないようなそぶりを見せる芥川に対して激昂する姿を見せる。
性格は苛烈なお嬢様であり、ホーソーンに対して挑発じみた発言をするシーンなどが多々ある。
異能:風と共に去りぬ(元ネタ→M・ミッチェル著『風と共に去りぬ』より)
物質を風化させる異能。
ナサニエル・ホーソーン
組合の職人。メガネをかけ、神父の着ているカソックのようなものを見に纏った男性。
ミッチェルと共に組合の拠点である豪華客船を護る任務をしていたが、梶井基次郎の襲撃を阻止することができず、その後芥川に強襲される。
戦闘終了後、入院し、ミッチェルの状態などを知った後に何でも金で解決しようとする節のあるフィッツジェラルドを痛烈に批判した。
異能:緋文字(元ネタ→ナサニエル・ホーソーン著『緋文字』より)
自身の血液を聖句に変え操ることが出来る異能。弾丸のように飛ばしたり、盾を作ることも可能である。
ジョン・スタインベック
組合の職人。ハンチング帽に農作業着のような服を着ている。
同じ職人のラヴクラフトとツーマンセルで行動している。彼との行動の中で、ロシナンテ号という自分の車を失ったりなど様々なことがあった。
性格は至って温厚であり、家族思いで話が通じる人間だと思われていた。しかし、そのせいか、家族を守るためなら人を殺すこともためらわないような言動が目立ってしまう。
Qの異能と自らの異能を組み合わせ、横浜焼却作戦を実行に移すなど暗躍している節がある。
異能:怒りの葡萄(元ネタ→ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』より)
葡萄の種を宿主の身体に植え付け、宿主と樹木をつなぎ感覚を共有する。自分に植え付けることによって木の枝や根っこの操作をすることも可能であり、横浜焼却作戦の要となっている。横浜焼却作戦ではQの身体に葡萄の種を植え付けることによって作戦を進めた。
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
組合の職人。黒髪長髪の痩身の男性であり、けだるそうな言動が特徴。
太宰と中原との戦闘の中で、クトゥルフのような姿を披露する。太宰の異能でも無効化できないものであり、異能ではないと太宰自身は語っていた。そのクリーチャーのような恰好や、何年も引きこもり外には出ていないような発言、好きなものに供物のようなものを上げていることから本性は人間ではないということが予想される。
異能:旧支配者(元ネタ→ラヴクラフトの作品群に登場する昔世界を支配していたという邪神たちの総称)
異形化する異能と思われていたが不明である。
マーク・トウェイン
組合の徒弟。豪快に前を開けたシャツを着ている。
銃撃や狙撃を得意としている。ドライブに行こう、などといった軽い発言をすることから、少年じみた無邪気で軽い性格と思われる。
異能:ハック・フィン&トム・ソーヤ(元ネタ→トウェインの小説である『ハックルベリー・フィンの冒険』『トム・ソーヤーの冒険』より)
ハックとトムという2人の小人を使役し、弾丸の命中精度を上昇させたり標的の座標を性格に知ることが出来る。
ルイーザ・メイ・オルコット
組合の徒弟。眼鏡をかけた大人しそうな女性であり、おどおどとした態度が特徴的。
作戦立案を基本的に行っている。
異能:若草物語(元ネタ→オルコット著『若草物語』より)
情報を分析し、最も適切な作戦を立案・即座に書き上げる異能である。しかし作戦案はどれも長編になってしまう。
ハーマン・メルヴィル
組合の職人。あごひげをたくわえた壮年の老人。
異能:白鯨(元ネタ→メルヴィル著『白鯨』より)
巨大なクジラ型の飛行異能要塞「白鯨」を召喚、操作する異能。しかし白鯨の身体の大半は改造されているため、メルヴィルの意志で操作することは叶わない。
まとめ
現在の敵となっている組合ですが「やるべきことをやる組織」であり、そこまで悪い組織ではないのかもしれないと考えています。
また、ラヴクラフトさんの正体が一体何なのかなども気になりますね♪
今回でキャラ紹介に関しては終了しますが、これから先も文ストキャラの異能の元ネタとなった小説などの話をしていきたいと考えております。文ストキャラは小説のタイトルなど異能の名前となっているために、そのような小説を解説していって、皆様にもっとよく知ってほしいなと考えております♪
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