【オタク珍道中】OSK日本歌劇団『カンタレラ2016~愛と裏切りの毒薬~』ゲネプロへ参加してきた【大阪ナレッジシアター】

オタク女性専用サロン「アタラキシアカフェ」さんの取材から約二週間後、マリモネコは再び大阪に立っていた。OSK日本歌劇団『カンタレラ2016~愛と裏切りの毒薬~』のゲネプロと囲み取材に赴くために…。

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※以下、画像や文章に舞台のネタバレ部分が含まれている場合がありますので、ご注意ください。

『カンタレラ2016~愛と裏切りの毒薬~』あらすじ

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舞台はルネサンス後期のローマ。
悪名高き法王の一族であるボルジア家の「チェーザレ」は、一族の誇りを守り、実妹のルクレツィアを寵愛していたが、フィレンツェの修道士祭であり人の心の闇を引き出そうとする悪魔の化身「サヴォナローラ」は、チェーザレの周囲の人々を唆して裏切りを誘っていた。
絡みつく策略や愛憎の渦中、ルクレツィアを想うチェーザレの友人「ジョバンニ」を巻き込み、ボルジア家に伝わる毒薬「カンタレラ」が、定められた運命さえも狂わせていく。果たして、禁じられた兄弟愛は狂い続けるのか。

禁じられた「兄弟愛」とありますが、邪まなものはありません!チェーザレの愛は一貫していましたが、ルクレツィアが少し欲張ってしまった。その少しの欲張りと事件のタイミングで日常が瓦解してしまったのが、後半の物語を加速させていきます。

サヴォナローラとフェルナンド3世の裏取引や唆しが、また上手いのです。サヴォナローラは確かに嘘はついてなかったり、フェルナンド3世の下げてから上げる話術の流れや、高圧的な口調からの諭しの口調への変化なども注目ですよ!

「癒しは侍女ローザと、チェーザレの友ジョバンニです!」と役者さんがおっしゃる通り、腹に一物抱えた登場人物がほとんどを占めていますので、このお二人が舞台に出た時は思う存分癒されましょう。

OSK日本歌劇団とは

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OSK日本歌劇団は、宝塚歌劇団・松竹歌劇団(SKD)と並ぶ三大少女歌劇のひとつ。「踊りのOSK」と言われるほどに、ダンスにかける情熱は計り知れません。中世ヨーロッパという時代に、中性的な美しさが交じり合い、物語にどんどん引き込まれていきます。

今回の『カンタレラ2016』は歌いながら踊るパートや、ボーカロイド曲から作られた作品という全く新たなジャンルに挑戦した意欲作です!超有名ボーカロイド曲「カンタレラ」「サンドリヨン」「パラジクロロベンゼン」をベースに、演出・振付は、今もなおロングヒットを続けている『テニスの王子様』(テニミュ)や、数多くの話題作を手掛ける上島雪夫先生という豪華なメンバーが集結しました。

衣装ポイント

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衣裳がどれもこれもカッコいい&可愛い!衣装とキャラクターのイメージがとてもマッチしていました。影を背負うチェーザレ、清純なルクレツィア、優等生のホアン。ボルジア家の3兄弟でも人物の個性が出ているのもポイントです。ステップを踏むたびになびくスカートは、時に激しく時に優雅でした。

ボカロ曲「カンタレラ」「サンドリヨン」「パラジクロロベンゼン」

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「カンタレラ(作詞/作曲:黒うさP)」はボルジア家が暗殺に用いたとされる毒薬の名前。「サンドリヨン(作詞:orange作曲:Dios/シグナルP)」はフランス語でシンデレラを意味します。一般的に「パラジクロロベンゼン(作詞/作曲:オワタP)」と聞くと、ナフタリンを思い出す方も多いのではないでしょうか。これ、曲のタイトルです。

破壊系洗脳ソングの「パラジクロロベンゼン」は十人十色な解釈がある曲としても有名です。個人的には、個体でありながら気体となり、消臭剤として使われるが独特な臭いを発する「矛盾」。個体から気体へ変化する「昇華」と精神の「昇華」をかけて、自分の感情や思いの丈をぶつける曲としての面が強いのではと考えています。

曲をそのまま歌詞に挿入するのではなく、関係性によって歌詞が変更されていたり、変調されていたりしますので、原曲との違いを見つけるのも楽しいですよ。

ニコニコ動画で公開されている曲や歌詞(特に「パラジクロロベンゼン」は原曲PVの中に裏のメッセージが込められています。)を視聴してから、劇場へ向かわれてみてはいかがでしょうか!
※ホアンが受け取った【※以下ネタバレ】ナイフの毒は「ジクロロベンゼン」という名前ですが、パラ・メタ・オルタなどの異性体を外しての名称かと思います。もしくは、「毒=必ず殺せる」というイメージで彼の背中を押した可能性もありますね。

観劇をしてみて

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劇場にてBlu-rayとDVDは予約受付中(東京公演時には販売予定)、CDは販売中だって!?買います!!!!(ダイレクトマーケティング)

前半の怒涛の展開から後半の結末まで、役者さんの全力の演技に圧倒されたせいか、観劇が終わった後はマラソン完走後のようにヘロヘロになってしまいました。

「愛」というのも様々なものがあります。「兄弟愛」「博愛」「隣人愛」「情愛」「友愛」…自分自身を愛する「自己愛」というのもその一つでしょう。そして、「愛」だけでは全てが足りなかった。それが今回の悲劇につながったのではないのでしょうか。勧善懲悪でも大団円でもないので、釈然としないと感じる人もいるかもしれません。ですが、人と人が交差し行動した結果のラストなのだと思います。それが人によっては「ラッキー」でもあり、他の人にとっては「アンラッキー」でもあると…。

そしてラストには出演者全員で「パラジクロロベンゼン【※ネタバレ】」を歌い、怒涛のダンスで幕を閉じます。高速で行き交うのがまるで感情が交錯し行き交うように見え、そのスピードがまるで走馬灯のようでもあります。

「歴史は何度でも繰り返す」という予言通り、あなたも私も歌い狂い踊るこの世界で、今後また魔に魅入られない保証はない…。だからこそ、最後の「決意」が光るのではないでしょうか。

ボルジア家をめぐり思惑と愛憎が交差する『カンタレラ2016~愛と裏切りの毒薬~』、是非とも劇場でご鑑賞ください!!

「カンタレラ2016~愛と裏切りの毒薬~」公演概要

出演

チェーザレ・ボルジア:桐生麻耶
サヴォナローラ:真麻里都
ホアン・ボルジア:悠浦あやと
フェルナンド3世:楊琳
ジョヴァンニ・メディチ:愛瀬光
ルクレツィア・ボルジア:舞美りら
ロドリゴ・ボルジア:香月蓮
クラウディア/ヴァノッツア:城月れい
ダンサー:麗羅リコ
ローザ:千咲えみ
ダンサー:栞さな
ミゲル:りつき杏都

演出・振付

上島 雪夫

上演時間

約2時間45分(15分休憩を含む)

公演期間

  • 大阪公演:2016年1月30日(土)~2月7日(日)

1月30日(土)12:00/16:00
1月31日(日)11:00/15:00
2月1日(月)11:00/15:00
2月2日(火)11:00/15:00
2月3日(水)11:00/15:00
2月4日(木)11:00/15:00
2月5日(金)18:30
2月6日(土)12:00/16:00
2月7日(日)11:00/15:00

  • 東京公演:2016年2月18日(木)~2月21日(日)

2月18日(木)14:00/18:30
2月19日(金)14:00/18:30
2月20日(土)12:00/16:00
2月21日(日)11:00/15:00

会場

  • 大阪公演:うめきた・グランフロント大阪 ナレッジキャピタル4階 ナレッジシアター


住所:大阪府大阪市北区大深町 うめきた・グランフロント大阪 ナレッジキャピタル4階

  • 東京公演:博品館劇場


住所:東京都中央区銀座8-8-11

観劇料

  • SS席 7,500円
  • S席 6,000円
  • A席 4,000円/学割 2,000円(小学生〜大学生・専門学校生)
  • U-25(S席)5,000円

※25歳以下の方がご利用になれます。ご入場前に受付にて生年月日がわかる身分証明書などをご提示して頂きチケットに確認印を押された方のみご入場いただけます。
※当日券は、前売価格に500円が加算されます。

チケットのご購入方法は7種あり、特設サイトの一番下から選択できます。→【チケット購入はこちら

ニコニコ動画でOSKチャンネル(有料、一般でも視聴できる生放送を放送する場合もあります)を登録すれば、2月1日(月)の11:00の回と、15:00の回を閲覧することが出来ます。

[「OSK日本歌劇団」公式サイト] [「カンタレラ2016 ~愛と裏切りの毒薬~」特設ページ]
 

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ABOUTこの記事をかいた人

マリモネコ

忍者、同人、声優さん、ゲーム、アメコミが大好物です。 文字も書くけど、たまに絵も描くまったりライター。 好みは幅広いですが、特に生真面目優等生なガチムチ系でホイホイ釣れます。初恋は助さん、好みドストライクはブルース・ウェイン。