いつの時代も、その甘さで人々を幸せな気分に導いてくれるスイーツ。
日本でトレンド入りする食品はスイーツが大半です。過去にもティラミスやパンナコッタ、マンゴープリンなど多くのスイーツが流行になりました。
今回は、スイーツ好きではなくても一度は名前を聞いたことがあるであろう、今話題のスイーツを紹介します。ぜひ、お土産や軽食として手に取るきっかけにしてください。
生クリームたっぷりイタリアの伝統菓子「マリトッツォ」
たっぷりのクリームを挟んだ見た目が可愛らしく、インスタ映えもすると人気のマリトッツォ。
作り方は至ってシンプルで、パンに多めの生クリームを挟むだけ。
元々はイタリアの伝統菓子で、朝食として食べる姿を見かけることが多いです。
ちなみにマリトッツォとは、パンの部分だけを表す言葉で、クリームを挟んだものは「マリトッツォ・コン・ラ・パンナ」と呼ばれています。日本でトレンドになっているマリトッツォは「コン・ラ・パンナ」のほうです。
マリトッツォが、日本でここまでの人気を集めた背景には、輸入食材を取り扱う「カルディ」の存在があります。
カルディは2020年に冷凍のマリトッツォを販売したところ、何と34万個を売り上げたのです。
チェーン店である「カルディ」は全国に店舗を構えており、普段輸入食材に興味がない人でも気軽に入りやすかったという理由もあるでしょう。馴染みのなかったイタリア菓子を身近なものとして取り入れられるようになりました。
その後、都会を中心に専門店が並ぶようになり、最近ではパン屋さんやコンビニでも多く見かけます。
パンに生クリームを挟むというシンプルな作りであることから、販売店ごとにアレンジがしやすいのが特徴で、種類が豊富なのも人気のポイントです。
イチゴなどのフルーツを挟んだものは定番になりつつあり、クリームの代わりにアイスを挟んだものなど季節に合わせたものも珍しくありません。
ふわッシュワの新食感「台湾カステラ」
日本に進出してブームを巻き起こした、かき氷やタピオカは台湾で先に流行っていたスイーツです。
日本のスイーツブームの多くは、台湾から始まるといってもいいでしょう。そんな台湾から日本へ渡ってきた最新スイーツが、台湾カステラです。
「ふわっシュワ」とした食感が特徴で、口の中でとろけてすぐに無くなります。
見た目のボリュームに反してペロリと食べられることから罪悪感がなく、若い女性を中心に人気を集めました。
カステラといっても日本の一般的なカステラとは違います。
発祥地である台湾の港町・淡水地域では現烤蛋糕(シエンカオダンガオ)と呼ばれており、意味は「焼きたてのケーキ」です。カステラというよりは、スポンジケーキに近いでしょう。
たっぷりのメレンゲで蒸し焼きにし、ベーキングパウダーを使わずに卵の力で膨らまします。
これが「ふわっシュワ」食感の秘密で、メレンゲ・卵・牛乳というシンプルな材料から作ることができるため、自宅でオリジナルの台湾カステラを作るという方も多いです。
冷蔵庫で冷やすとスフレのような食感になり、温度による変化も楽しめるので、ぜひ試してみてください。
色鮮やかな断面がまるでアート「フルーツサンド」
フルーツサンドというと、単に果物を挟んだサンドイッチを思い浮かべる方もいるでしょう。
しかし、最近人気を集めているフルーツサンドは断面の美しさに重点を置いており、ただのサンドイッチではありません。
例えば、ミカンをそのままサンドして丸い形を見せ、それに縦長に切ったキウイを合わせることで、花のように見せるフルーツサンドはもはや定番になっています。
その他にも色鮮やかなフルーツを惜しみなく使い、アートのような美しさの断面を売りにしているフルーツサンドがほとんどです。
フルーツサンド専門店では、自宅で食べる機会の少ないマンゴーやメロンなどのフルーツサンドも多く、サンドイッチにしては豪華な印象を受けます。
インパクトのある見た目に反して簡単に作れることから、大衆の心を掴みやすかったのでしょう。
元々、フルーツサンドは昭和レトロの象徴でした。
先に紹介したマリトッツォや台湾カステラは、主に若い女性からの人気が高いですが、フルーツサンドは年配層からも支持されています。
大人にとっては懐かしさを感じさせてくれる点も、魅力の一つかもしれません。
みずみずしく新鮮なフルーツを生クリームで包むことから、消費期限が短いことがネックですが、店に出向いてその日のうちに食べるという特別感がブームに繋がっているのでしょう。
まとめ
ブームの移り変わりが早いスイーツ業界。今話題になっているスイーツも、いずれは姿を見せなくなってしまう可能性も高いです。
今回紹介したマリトッツォ・台湾カステラ・フルーツサンドは、まだまだ人気がありますが、いつ他のスイーツに、その座を奪われるか分かりません。
話題のスイーツは、流行っている時期を逃さずに楽しみましょう。