堀 めぐみ ⻄⽇本旅客鉄道株式会社（JR西日本）による⼤阪駅⻄側エリアにアート作品を展⽰するプロジェクト『WARP（WEST ART PROJECT）』が、高層ビル「イノゲート⼤阪」の開業にあわせた2024年7⽉31⽇（⽔）に発表されました！
⼀般公開に先⽴ち、7⽉29⽇（⽉）には 「⼤阪駅⻄側地区アートプロジェクトWARP（ワープ）発表セレモニー」が行われ、⼤⼈気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの作者であり、プロジェクトの参加アーティストでもある荒⽊⾶呂彦先生がゲストとして登場！
セレモニーでは、荒⽊先生が⼿掛けたパブリックアート作品の除幕式や、アートに込められた想いを語るトークセッション、⼤阪駅⻄側エリアに登場した多種多様なパブリックアート作品を巡るメディアツアーなどが実施されました。
「⼤阪駅⻄側エリアを⾏き交う⼈々へ⽇常的にアートに触れてもらう機会と、新たな想像の世界線へ “ワープする” アート体験を提供したい」という想いから生まれたプロジェクトについて、ご紹介していきます☆
荒⽊⾶呂彦先生制作のパブリックアート作品が⼤阪駅⻄側エリアの新たなシンボルに！
アンベールセレモニーには、ゲストとして荒⽊⾶呂彦先生が登場。MCのかけ声で勢いよく幕を引き、荒⽊先生初挑戦となるステンドグラスを使⽤したパブリックアート作品がお披露⽬されました！
この作品は、⼤阪駅の持つ歴史と伝統を象徴すべく、⼤阪駅2代⽬駅舎の時代から103年に渡り展⽰されていた、かつてのシンボル「噴⽔⼩僧」 をテーマに制作されたとのこと。連綿と受け継がれてきた「噴⽔⼩僧」をテーマとした作品には、歴史を受け継ぎながら､その時代を⽣き抜く主⼈公達を描き、世界に発信し続けている荒⽊先生こそ相応しいと考え､プロジェクトへの参加を依頼したそうです。
幅広い世代に愛される作品を⽣み出し続ける荒⽊先生による初のパブリックアートは「時空を超える悠久性」を感じられる作品となっています！
⻄⽇本旅客鉄道株式会社・⻑⾕川社⻑「アートが世界に発信される集いの場になることを期待する」
イベントの冒頭では、⻄⽇本旅客鉄道株式会社 代表取締役社⻑の⻑⾕川⼀明さんが登壇。⼤阪駅のこれまでの歩みや⼤阪駅⻄側エリア開発の概要、『WARP』の展開を通した今後の展望について説明しました。
⻑⾕川社長は、「今回は6つのアートの展⽰をしていますが、どれも先⽣⽅の⼼のこもった作品を制作していただいております。作品をご覧にいただきながら街を探索していく、梅⽥の街を回遊していただく機会になっていければなと思います。イノゲート⼤阪でイノベーションが発信され、 ⼈・まち・社会のつながりを深めて欲しい」とプロジェクトの⽬的について語りました。
また、プロジェクトの⽬⽟である荒⽊先生の作品については「皆さんもご存じの通り、世界で活躍されて、古い歴史を継承しながら現代を⽣きる主⼈公を描いた作品を通して世界にメッセージを発信していただいている荒⽊先⽣に相応しいアートと考え、 プロジェクトに参加していただきました」と依頼の背景も明かしました。
最後に「今年⼤阪駅は神⼾・⼤阪間を（鉄道で）つないで150周年という記念すべき年にイノゲート⼤阪が開業して、その中に素晴らしいアートが展⽰されているのは本当に嬉しいです。この街が多くのお客様に愛され、アートが世界に発信される集いの場になることを⼤いに期待しています」とコメントをして締めくくりました。
荒⽊先生が⼿がけるパブリックアートには『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンドも登場︕
セレモニーの中盤では、荒⽊先生が作品制作の背景やデザインについて語るトークセッションが実施されました。
荒⽊先生は『WARP』へのオファーがあった際の感想について聞かれると「かつて、⼤阪駅に “噴⽔⼩僧” という像が飾られていて、今は博物館に眠っている。かつてシンボルになっていたものを新しい形で復活させ、再⽣するということに魅⼒を感じました。漫画家なので、パブリック作品に携わらせていただく機会もそうないので、是⾮貢献したいと思い、⼀⽣懸命描かせていただきました」とコメントしました。
また、先生の作品で登場するキャラクター（スタンド）も描かれている理由については、「作品に出てくるスタンドは、⾒えない⾃然の⼒を画にして表しています。今回噴⽔を表現するにあたり、スタンドは絶対必要だと思い、 7体を作品の中に⼊れています」と回答。
スタンドの選定理由について聞かれると、「パワーが強い順です！あとは、⾬で噴⽔を降らすスタンドです。パワーが強いスタンドを選んだ理由は、この作品の前を通過する⽅にパワーを与えたいと考えたからです。癒しや希望・幸運へのパワーですね。いいことが起きますようにという思いを込めて描かせていただきました」と作品に込めた思いを語り、「新たなパワースポットになると良いですね」というMCのコメントに対しても、笑顔で頷いていらっしゃいました。
今回初の試みとなったパブリックアートの作品制作について「漫画は四⾓い紙に書いていますが、今回は円形状に制作する必要があり、構図の配置を考えるのが難しかったですね。僕にとっても珍しい作品です」と語りました。限られた時間でのトークセッションでしたが、荒⽊先生の作品への熱い思いが伝わる時間となりました！
荒⽊⾶呂彦（あらきひろひこ）先生 プロフィール
宮城県仙台市⽣まれ｡ 1980年､集英社主催の第20回⼿塚賞にて｢武装ポーカー｣で準⼊選を受賞。1986年｢週刊少年ジャンプ｣にて連載がスタートした『ジョジョの奇妙な冒険』は､読者から絶⼤な⽀持を獲得｡ 2023年2⽉より｢ウルトラジャンプ｣にて､シリーズ第9部となる『The JOJOLands』を連載中。
『WARP（WEST ART PROJECT）』について
『WARP（WEST ART PROJECT）』は、⼤阪駅を訪れる多くの人に⽇常的なアート体験の場を提供することを⽬的に、アート・クリエイティブに強いネットワークを持つクリエイティブ集団「CEKAI」とタッグを組み、⼤阪駅⻄側エリアに複数のパブリックアート作品を展⽰するプロジェクト。
プロジェクト名である『WARP』には、⼤阪駅の歴史と現在をつないで未来への新たなレガシーを⽣みだす「時空を超える移動（ワープ）」と、⼈々の創造性を刺激し、思考をめぐらせ様々なアイデアを呼び起こす「創造性の⾶躍 （ワープ）」という、2つの異なる意味がこめられています。
また『WARP』のロゴデザインは、東京ADC賞や紫綬褒章など多数受賞歴のある、⽇本を代表するグラフィックデザイナー・浅葉克⼰さんによって制作されたもの。 JR⻄⽇本は、このプロジェクトが⼤阪の⽂化やビジネスの発展、イノベーションの創出につながることを⽬指しています。
⼤阪駅⻄側エリアがアートに染まる！荒木先生の熱い想いが込められた作品を見に行こう☆
写真で見ただけでも伝わる繊細な技巧と美しさ…これを無料で見ていいのかと思うほどの完成度ですね…！この作品を見るためだけに大阪に足を運んでも良いほど素晴らしい作品だと思いました！
通勤や通学でJR大阪駅・梅田周辺の各駅を利用する方は、荒木先生の作品からパワーがもらえること間違いなしです☆
『WARP』では他にも、デジタル技術を駆使した作品など、6つのアートが展示されているとのこと。このプロジェクトをきっかけに、多くの人が大阪駅に足を運び、パブリックアートへの関心が高まると良いですね！
（取材：間野優希）
