保険会社が環境をテーマにしたZ世代向けYouTubeチャンネルを運営!?登録者は驚異の24万人超え!アニメーション×チルBGMで癒しを届ける『Green Music produced by Zurich』とは?

日本の美しい自然を未来へ残すための活動として、チューリッヒ保険会社が運営するYouTubeチャンネル『Green Music produced by Zurich』をご存知でしょうか?

2024年10月の時点でチャンネル登録者数は24万人超え!開設後は、99%以上の高評価率(低評価数との比率)を誇る人気チャンネルとなっています。

このチャンネルは、人気VTuberグループ「にじさんじ」のライバーとのコラボが頻繁に行われていることも話題に。チューリッヒを利用している人や、気候変動に興味がある人だけでなく、多方面からの視聴者を獲得しています。

「一人でも多くの人が気候変動について考え、行動に移すきっかけを作りたい」という想いから始まった『Green Music produced by Zurich』。チャンネル開設の背景や、開設後の反応など、気になる部分を担当の方に聞いてみました!

自動車保険のイメージが強いチューリッヒがなぜ気候変動の取り組みをしているのでしょうか?

チューリッヒはグループ全体として、「明るい未来をともに創造する」をパーパスに掲げ、「世界で最も社会的責任と影響力のある企業の一つとなる」ことを目指しているからです。

 

気候変動の影響は私たちの周りに広がっており、グローバルな保険会社として、気候変動の原因に取り組み、その影響に対するレジリエンスを構築することは非常に重要です。

 

チューリッヒは、2019年には地球温暖化を1.5℃に制限することを掲げた国連のグローバル・コンパクト “Business Ambition for 1.5℃” に最初の保険会社として署名し、様々な取り組みを通して、2050年までに温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを目指しています。

「自動車保険」と「YouTubeでのBGM配信」は、一見結びつきにくいですよね。チューリッヒ保険会社では、「気候変動」についてそのまま呼びかけても響かないため、良い塩梅でできるように模索しているとのことでした。認知度が高い企業だからこそ、影響力がありそうですよね!

動画施策を展開し始めた背景を教えてください。

気候変動と言っても、一つの企業でできることには限界があるので、個人単位で意識を向けてほしいという想いがありました。そのためにはまず接点を作ろうということで、出てきたアイデアが多くの人にとって親しみのあるYouTubeだったんです。

 

しかし「チューリッヒという保険会社が気候変動について発信を始めました」という啓蒙動画をアップしても、あまり見てもらえない。

 

そこで「まず楽しんでもらうために何ができるか?」ということを考えた結果、最新の動画トレンドとして人気だった “音楽×アニメーション” という案が出ました。

メイン視聴者の区分が「34歳以下が7割」である『Green Music produced by Zurich』。継続視聴時間、視聴回数を踏まえてもこの世代の方が多く、年齢層が若い視聴者を中心に愛されていることがわかります。

アニメが創り出す美しい癒しの映像と、リラックスムードな音楽が若年層ユーザーの心を掴んでいるんですね!

動画に人気VTuber(にじさんじ)を起用している背景を教えてください。

©ANYCOLOR, Inc.

やはり「まずはより多くの方に見てもらいたい」というのが背景にあります。そのためには、チャンネルを大きくしていかないといけませんよね。そこで、視聴者や視聴回数を伸ばすために「既存のファンを持っている方とのコラボ」という案が出ました。

 

残したい自然の風景の中でリアルのアーティストさんに弾き語りをしてもらった動画もアップしたんですが…従来のアニメーションのものと比較すると、あまり伸びが良くなかったんですよね。そういう背景もあり、実写よりアニメーションの方が、チャンネル視聴者との親和性が高いという結論に至りました。

 

それを踏まえてリサーチをしていく中でたどり着いたのがVTuberです。私たちが掲げる「未来を担う若年層・Z世代の方々が気候変動について考え、行動するきっかけを作りたい」という目的に近づくには適任だと思いました。

 

にじさんじが好きでチャンネルを覗いてくださる方もいると伺っているので、うまく相乗効果が生まれてくれたらいいなと思います。

確かにVTuberはZ世代のファンが多いので、ターゲットが若年層であれば、良いコラボと言えますね!気候変動は伝え方が難しいテーマなので、ワンクッションとしてキャラクター性のあるVTuberを入れることで、より届きやすくなりそうです。

視聴者の気候変動への意識変化は感じていますか?

視聴者の意識が変わったかどうかを測るのは少し難しいんですが…登録者数や視聴回数、コメントは増えているので、ある程度反応は得られてるかなと思います。環境問題に関するコメントも見受けられるようになってきたので。

 

実際に当社が独自で実施しているアンケート調査があるのですが、このチャンネルを知っている人の40%が、チャンネル内の作品で気候変動問題に気付きが得られたと回答しています。

 

そういった調査結果からも、取り組んでいる意味はあると感じていますね。

『Green Music produced by Zurich』公式チャンネルの登録者数20万人到達を記念し、2024年6月22日(土)〜23日(日)に期間限定で「Green Music Cafe」がオープン!当日はチャンネルのファンの方を中心に好評だったとのこと。チャンネルを機に行動に移す人がいるのは、ポジティブな反応を得られている証拠ですね!

視聴者からの嬉しい声・厳しい意見などがあれば教えてください。

動画では実際に存在する日本の自然豊かな風景がアニメ化されていて、アニメーションを通して、その土地の美しさを感じられます。 それを見た地元の方などから「こんな場所を取り上げてくれるんだ」という声をいただくと、やっぱり嬉しいですね。

 

その土地の地球環境を考え、「今ある美しい自然を未来に残したい」という想いで担当者が選んだり、視聴者アンケートで選定したりしているんですが、「この場所よく行くところです」「本当にいい景色だね」というコメントをいただけると、とてもやりがいを感じます。

実際に住んでいたり、自分にとって思い出や親しみがある土地が出てくると嬉しいですよね!冒頭でその場所の詳細や環境への取り組みについて紹介している動画もあるので、知らなかった日本の景色について学ぶことができます。厳しい意見や否定的な声がないというのは、純粋に動画作品を楽しんでもらえている証拠ですね!

昨今広がっている「グリーンウォッシュ」(※)という言葉についてはどうお考えですか?

「グリーンウォッシュ」という言葉は知っていますが、そう言われないために何か対策を立てているということはありません。

 

出演いただいているライバーの方にも、テーマはお伝えしていますが、普段からエコバッグを使っていたり、節電に取り組んでいたり、というお話はライバーさんの実体験に基づくものです。当社の取り組みをお伝えした上で、賛同いただいたライバーさんに出てもらっています。

 

また、『Green Music produced by Zurich』以外にも私たちがやっている気候変動対策はありまして、そのひとつが2022年より提供を開始した「カーボンニュートラル自動車保険」というプログラムです。

 

これは、お客さまの自動車の種類やサイズ、走行距離からCO2排出量と、それを削減・吸収するためのオフセット(埋め合わせ)金額を算出してお支払いいただき、国内外の森林再生団体の活動資金に充てるという取り組みです。

 

このように、ひとりひとりが少しでも気候変動に意識を向けられるようなプログラムを設けているので、ぜひいろんな取り組みについて知ってほしいです。

※環境に配慮した・エコなイメージを思わせる「グリーン」と、ごまかしや上辺だけという意味の「ホワイトウォッシュ」を組み合わせた造語。環境に配慮しているように見せかけて、実態はそうではなく、環境意識の高い消費者に誤解を与えるようなことを指す。

VTuberとのコラボや昨今流行りの「アニメ×チルミュージック」のコンテンツを出しているとなると、「見せかけだけの環境対策では?」と思われる可能性もありますが、チューリッヒの公式サイトを見てみると、『Green Music produced by Zurich』やカーボンニュートラル自動車保険以外にも、森林保全活動なども行っていることがわかります。

2022年から長崎県西海市で、2023年から神奈川県で森林再生活動「チューリッヒの森」を開始。2024年には大阪府でも活動を開始しています。

経済面での寄付に加え、社員もボランティアとして活動に参加するなど、実際に体を動かした取り組みも行っているので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!

最後に、今後の展望などを教えてください。

やはり、「より多くの方との接点を持ち、きっかけを与えられるようになりたい」という想いがあるので、『Green Music produced by Zurich』においては視聴者数を増やしたいですね。個人でも身近に取り組めるような範囲で、アクションに繋がる働きかけを少しずつ強化していきたいです。

 

『Green Music produced by Zurich』は前例のないプロジェクトだったので、初めは不安な声もありましたが…チャンネル開設後には、家族から「パパの会社ってこんな面白いことしてるんだね!」と言われたという報告をしてくれた社員もいて。今のところは、かなり前向きな反応が多い状況ですね。

 

今後は、更に気候変動について気づきを得られるコンテンツとなるよう、アップデートしていければと思います。

「なぜ自動車保険の会社が気候変動対策を?」という疑問が解決されるだけでなく、チューリッヒの地球環境に対する強い想いが伝わりました。VTuberとのコラボも、とても画期的なアイデアですよね!デジタルネイティブであるZ世代には特に響きやすいと思います。

私も普段から作業用BGMを流しながら仕事することが多いので、ぜひ『Green Music produced by Zurich』を活用したいと思いました!

気候変動を向き合う “きっかけ” となる『Green Music produced by Zurich』

一般的に秋と言われる季節になっても猛暑日が続いていた地域が多かった今年。ここ数年では40℃を超える「酷暑日」が記録される場所もあり、晴れだと思ったら突然土砂降りになったりと、気候変動を肌で感じるようになりましたよね。

世界でも、CO2の急速な増加が地球温暖化を引き起こし、海面上昇や豪雨・干ばつ・熱波などの異常気象が多発。しかし、CO2の吸収源である森林は失われ続けていると言われています。

そんな気候変動に対する意識づけを行っているのが『Green Music produced by Zurich』。美しいアニメーションと音楽という親しみやすいコンテンツは、確実に人々の心を掴んでいます。

動画に登場する自然の景色が失われてしまう日も、そう遠くないかもしれない。そう思うと、できることから始めてみようという気持ちになりますよね。

いきなり行動を起こさなくても、まずは知ることが大切。ぜひ『Green Music produced by Zurich』をきっかけに、気候変動のことを考えてみませんか?

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