あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、あいおいニッセイ同和損保)とAI技術開発をグローバルな体制で実現する株式会社 Archaic(以下、Archaic)は、近年急速に利用が拡大している生成AIの安全・ 安心な導入と活用の促進ならびに導入に際して企業が抱える不安を払拭することを目的に、国内初(※1)と なる「生成AI専用保険」を共同で開発し、2024年3月から提供を開始すると発表しました!
近年国内外で注目を集め、急速に普及している生成AI。これまでにない技術革新が行われている一方で、様々な問題も出てきています。生成AIが普及することでどのようなリスクが生まれるのか?それに対して「生成AI専用保険」によってどのような対策ができるのか?
気になる開発背景や補償内容についてお伝えしていきます!
※1;2024年2月時点。あいおいニッセイ同和損保調べ
「生成AI専用保険」の開発背景とは?権利侵害や情報漏えいなどのリスクに対応!
生成AIとは、データの解析と学習を通じてAIが新たなコンテンツを生成する革新的な技術のこと。2022年11月に米国のOpenAI社が対話型チャットボット「ChatGPT」を公開したことをきっかけに一気に注目が集まり、 世界中で利用が拡大(※2)しています。
日本においても大手企業を中心に導入が加速し、生成AIによる社内の業務効率化が進められるなど、存在感が増している生成AI。今後はより多くの業界で活用が広がり新たなイノベーションが生まれることが期待されている一方で、利用にあたっては権利侵害や情報漏洩、出力結果の正確性など様々なリスクもあり、導入に向けた大きな障壁となっています。
これらの課題を解消し生成AIの更なる普及を促進するため、あいおいニッセイ同和損保とArchaicは、 あいおいニッセイ同和損保が持つ「生成AIによる新たなリスクへの知見」と、Archaicが持つ「AIの研究・開発やAIシステム構築により得た豊富な知見と経験」を掛け合わせることで、国内初となる「生成AI専用保険」を共同で開発しました!
両社は、あらゆる企業が安全・安心に生成AIを利用できる環境の構築を目指し、新たなイノベーションの創出に貢献していくとのこと。この保険があることで、生成AIに関するリスク対策をしっかり行いながら、より効果的に活用することができますね!
※2:出典 / 株式会社野村総合研究所「生成AIはビジネスをどう変えるのか」
生成AI向け商品とは?気になる補償内容を紹介!
「生成AI専用保険」は、生成AIの利用により知的財産権の侵害や情報漏洩等が発生した際に、企業が負担する様々な費用を補償するもの。また、事故後の補償に留まらずArchaicが提供するガバナンス体制の構築支援や、事故発生後のコンサルティングサービスをパッケージで提供することで、事故の未然防止や事故後の早期回復の機能を加え、企業の安全・安心な生成AIの利用を支援します。
Archaicが開発・構築した生成AIシステムやサービスを導入または利用する企業を対象とした補償内容についてご紹介します!
・保険契約者/被保険者
- 保険契約者:Archaic(生成AIを使用したサービスを開発・提供している企業)
- 被保険者:Archaic(契約者)が開発した生成AIを利用する企業
・リスクと補償例
【知的財産権侵害】
生成AIを使用し生成した製造物が知的財産権(特許権、商標権、 実用新案権、意匠権、著作権)を侵害したとして、権利者から訴訟を起こされた場合(国内の訴訟に限定)
【情報漏えい】
生成AI使用に起因して自社の機密情報が外部に漏えいし、 そのことが新聞やテレビ等で報道された場合
【ハルシネ ーション(人格権侵害生成 / 名誉棄損 / その他不適切な表現)】
AI使用に伴い、口頭・文書・図画、その他これらに類する表示行為による名誉毀損またはプライバシー侵害、その他不適切な表現が新聞やテレビ等で報道された場合
今後の展開について
技術革新が著しいAIや生成AIのリスクを共同で研究し、技術の進化や市場の変化に対応した保険商品・サービスの開発・提供に取り組んでいるあいおいニッセイ同和損保とArchaic。両社が保有する知見やノウハウの相互利活用などを通じて、CSV×DX(シーエスブイバイディーエックス)(※3)を実現し、安全・安心な生成AIの普及の支援、ならびに社会や地域課題の解決に貢献していくとのこと。あいおいニッセイ同和損保とArchaicが切り拓く生成AIの未来に注目です!
※3:CSV / Creating Shared Value(社会との共通価値の創造) DX / Digital Transformation(データやデジタルを活用し、価値提供を変革させること)
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
『まだ誰も知らない安心を、ともに。』 CSV×DXを通じて、顧客と地域社会の未来を支えつづける会社を目指しています。
- 代表者・代表取締役社長:新納 啓介
- 設立:1918年6月30日
- 企業サイト:https://www.aioinissaydowa.co.jp/
株式会社 Archaic
ビジネスやプロダクトに合わせた新しいAIアルゴリズムの開発、およびそのAIシステムの実装を行い、 ビジネスを加速させています。
- 代表者・代表取締役・CEO:横山 淳
- 設立:2017年11月15日
- 企業サイト:https://archaic.co.jp/company/
どんどん普及するAI技術!AI時代の保険とは?
「生成AI」という言葉を一度は耳にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか?SNSや動画サイトには「もしこのアニメキャラが現実にいたら?」と題して、生成AIを使ってリアルタッチで描く動画がたくさんありますよね。
そういった娯楽目的だけでなく、「ChatGPT」を筆頭にビジネスシーンで役立つ技術が次々出てきている一方で、生成AIには様々な問題も…。私が知るところでは、人気歌手や声優の声をAIに学習させ、それを無断で使用しコンテンツを作るといった問題がニュースで取り上げられていました。これは権利侵害にあたりますよね。
誰かが時間と労力をかけて築き上げてきた技術が、生成AIによって表面だけなぞられ、別の形でアウトプットされてしまう。そのようなことは、あってはならないと思います。
そうした権利侵害を含めたあらゆるリスクや問題に対応してくれるのが、今回共同開発された「生成AI専用保険」。生成AIに対するリスクマネジメントサービスという分野はまだ発展途上だと思うので、これはかなり需要がありそうですね!
「生成AI専用保険」が今後どのように活用されていくのか、注目していきたいと思います!