堀 めぐみ 2024年7月17日（水）、豊島区庁舎内のとしまセンタースクエアにて江戸川乱歩生誕130周年記念 『としまミステリーフェス』の記者発表会が開催されました！
『としまミステリーフェス』は2024年11月1日（金）～4日（月・祝）にかけて開催されるイベント。豊島区立舞台芸術交流センター「あうるすぽっと」をメイン会場、豊島区内各所をサテライト会場とし、様々なミステリーコンテンツが行われる予定です。
記者発表会の様子と、『としまミステリーフェス』で行われるイベントの詳細についてお伝えしていきます！
冒頭からゲストが行方不明になる事件が発生！
記者発表会の冒頭、司会者から「登壇予定のゲストが控室におらず、イベントが始められません！」とアナウンスが。参加者に配布された資料を見てみると、謎の集団からの挑戦状が…。彼らの仕業でゲストが行方不明になってしまったと告げられ、会場はオープニングから一気にミステリーの世界に包まれました。幸い、会場には推理作家やミステリーアトラクションの専門家がたくさん来場していたこともあり、無事に謎は解決。ゲストの安全も確認できたところで発表会がスタートしました！
江戸川乱歩の孫・平井憲太郎さんが登壇！江戸川乱歩生誕130周年記念イベント開催を歓迎
まず、江戸川乱歩のお孫さんである平井憲太郎さんが特別協力として登壇。今も西池袋に残る旧江戸川乱歩邸で、幼少期を乱歩と共に過ごしたという平井さんは「江戸川乱歩は、作品の二次使用にとても寛容でした。今回のフェスのようにアトラクションや朗読劇、映画など様々なコンテンツでミステリーの世界を楽しめる機会は素晴らしいと思います。もし乱歩が現世に生きていたら、乱歩自身も（作り手として）やってみたくなるんじゃないか。やらなかったとしても、興味深く見守っていると思います」とコメント。江戸川乱歩生誕130周年記念イベントとしての開催を歓迎しました。
第70回江戸川乱歩賞について「作家や選考委員の想いを生で聞いて欲しい」
一般社団法人 日本推理作家協会の代表理事・貫井徳郎さんから、11月1日（金）に発表される江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞の贈呈式開催について紹介がありました。第70回という節目の回となる江戸川乱歩賞は選考委員を5名から7名に増員したほか、レジェンド級の作家が名を連ねているとのこと。
通常は関係者のみで開催する文学賞の贈呈式ですが、江戸川乱歩賞は一般参加も無料で誰でも参加可能（応募者多数の場合は抽選）になっていることに触れ、「作家や選考委員の想いをぜひ生で聞いていただき、ミステリーを身近に感じて欲しい」と語りました。
『江戸川乱歩 子どもチャレンジ』小学生～中学生のオリジナルの小説を大募集！
続いて、大人だけではなく子どもたちにもミステリーの世界を楽しんでもらうために企画された『江戸川乱歩 子どもチャレンジ』について、主催である講談社 文芸第二出版部の大久保杏子さんから発表がありました。
2024年8月1日～9月30日の期間、小学生～中学生までを対象に3つのイラストから自由に選んで、イメージを膨らませて書いたオリジナルの小説を大募集。応募作品は日本推理作家協会による選考がされ、優秀作品は11月1日（金）に「あうるすぽっと」にて開催される表彰式で表彰がされるほか、様々な豪華賞品も用意されているとのことです。
プロの江戸川乱歩賞作家が『小説のつくりかた』を教えるワークショップも開催！
江戸川乱歩賞の受賞作家である薬丸岳さんと川瀬七緒さんによる『小説を書いてみよう！ワークショップ』が8月2日（金）、8月6日（火）に区民ひろば朋有にて開催されます！
「ここから推理作家の先生が生まれたらという想いもありますが、何よりも『読むこと、書くことが楽しいな』と思ってもらえるきっかけになれればと思います」とのメッセージが。小中学生の子供たちにとっては、夏休みの素晴らしい思い出となりそうですね！
江戸川乱歩作品『鬼』を朗読劇で上演！手がけるのはミステリーの舞台化に取り組むノサカラボ
そして11月3日（日）～4日（月・祝）には「あうるすぽっと」にて、江戸川乱歩作品『鬼』が朗読劇で上演されます！主催は、数々のミステリーの名作の舞台化に取り組んでいるノサカラボ。
ノサカラボの代表であり演出家の野坂実さんは「演劇においてはミステリーは格式高い、難しいと捉えられがちですが、その面白さをぜひ感じてもらいたい。私が子ども頃からの憧れだった乱歩作品を、ノサカラボにしかできない朗読劇にしてお届けします。」とコメントしました。
池袋ミステリータウンは1周年！様々なイベントを企画中☆
続いて、池袋で様々なミステリーアトラクションを展開している『池袋ミステリータウン』主催の一般社団法人としまアートカルチャーまちづくり協議会の理事を務める小林俊史さんが登壇。小林さんは、「没入感のある謎解きやマーダーミステリー、そして新たにイマーシブシアターが年々人気が高まっている中、池袋ミステリータウンも1周年を迎え、独自のコンテンツや、多様な団体とのコラボイベントを準備しています」とフェスに向けた構想を語りました！
・推理体験上映会の新作をリリース！
2024年3月に池袋ミステリータウンが初開催した推理体験上映イベントの新作リリースが決定！推理体験上映イベントとは、「ミステリー映像作品の事件が起きるまで」を視聴した後で、手がかりとなる資料を分析し、犯人を推理していく新感覚の推理イベントです。実際に推理をするということで、さらに没入感が得られそうですね！
・大正大学とコラボ！周遊型イベント「フクロウ像を巡る周遊型ミステリーアトラクション」
大正大学地域創生学部の加藤里佳子さんが登壇。現在池袋ミステリータウンとコラボして開発中の「フクロウ像を巡る周遊型ミステリーアトラクション」を、としまミステリーフェスに合わせてリリース予定と発表しました！
池袋駅東西にはたくさんのフクロウ像が点在していますが、アトラクションは音声ガイドアプリを使いながらフクロウ像を巡る内容になっているとのこと！リリースが楽しみですね♪
・立教大学学園祭（SPF）とのコラボイベント！キャンパスを飛び出して街も楽しむ！
立教大学学園祭運営委員会のメンバーからは、立教大学学園祭と池袋ミステリータウンのコラボ謎解きイベントについての発表がありました。
11月2日（土）～4日（月・祝）の学園祭期間中にキャンパス内を周遊する謎解きイベントのほか、キャンパス内のみならず、池袋の街も楽しんでもらえる仕掛けとして、池袋ミステリータウンを立教大学学園祭がジャックする企画も計画中とのこと！学園祭と一緒に楽しみたいコンテンツですね♪
・豊島区浴場組合&IKEBUSとのコラボイベント
他にも池袋ミステリータウンでは、豊島区浴場組合とコラボして銭湯を活用したイベントや、池袋ではおなじみの赤いバス 『IKEBUS』とのコラボイベントも企画中とのこと！続報を待ちましょう！
江戸川乱歩関連コンテンツの紹介！映画『乱歩の幻影』
最後に江戸川乱歩の関連コンテンツとして映画『乱歩の幻影』が紹介されました。推理作家である島田荘司さんが原作・脚本・音楽を担当した、秋山純監督による映画『乱歩の幻影』は、結城モエさん、高橋克典さん、常盤貴子さん、加藤雅也さんほか豪華キャストが出演。江戸川乱歩の魅力にとりつかれた女性が探り当てた衝撃の事実を描く作品です。
2024年7月26日（金）より池袋HUMAXシネマズをはじめとする映画館で上映が開始されるにあたり、記者発表会に結城モエさん、島田荘司さん、秋山純監督が登壇。映画の製作秘話やミステリーや没入型コンテンツについてなど、様々なトークを展開し、平井憲太郎さんや豊島区高際区長と今回のフェスへの意気込みを語りました。
本作が初主演作となる結城さんは「幼いころから本を読むことが好きだった私にとって、特別な作品になりました。作品にのめり込み、現実と妄想の境目がわからなくなる世界観を一緒に楽しんでほしい」と述べました。
高際みゆき区長「としまミステリーフェスで様々なイベントを楽しんでほしい」
最後に豊島区高際区長が登壇。「11月、としまミステリーフェスで様々なイベントをぜひ楽しんでください。ここまでミステリーに力を入れる地域はないと思います。江戸川乱歩の怪人20面相をはじめとする作品のワクワク感がこのフェスにもつながっているのを感じます。区内には旧江戸川乱歩邸をはじめ、たくさんの文化施設があります。そういったものを、フェスを通じて色々見て楽しんでもらえればと思います」と語り、記者発表会は終了しました。
様々なミステリーイベントが盛りだくさんの4日間☆
朗読劇や各大学とのコラボなど、様々なイベントが予定されている『としまミステリーフェス』。時期も11月なので、街を歩きながら謎を解決していくのにはいい季節ですね！
江戸川乱歩賞の授賞式に無料で参加できたり、子ども向けの創作企画があったりと、ミステリーのみならず小説や文学好きの方にとっても魅力的なイベントとなっています♪
まだ全貌が明らかになっていない部分もある豊島区を含む産学官が連携した『としまミステリーフェス』。豊島区高際区長曰く、全国でも類を見ない規模で展開される各イベントの詳細は固まり次第お知らせされるとのことなので、続報を楽しみに待ちましょう！
（取材：間野優希）
